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【Science View】ガンマ線バーストのスペクトルと明るさの相関関係の起源


 □理化学研究所開拓研究本部 長瀧天体ビッグバン研究室 研究員・伊藤裕貴

 ■ガンマ線バーストのスペクトルと明るさの相関関係の起源

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 「ガンマ線バースト」は、突発的に大量のガンマ線が降り注ぐ、宇宙で最も明るい天体現象である。そのうちの一部は、太陽質量の約10倍以上の大質量星が一生の終わりに爆発する際に噴出する「相対論的ジェット」によって発生すると考えられている。このジェットからガンマ線が放射される物理過程の理論モデルとして、ジェットの内部に捕縛されていた大量のガンマ線が、ジェットが膨張するにつれて解放されることによってガンマ線バーストが発生するという「光球面放射モデル」が注目を集めている。しかし、理論的な精査はまだ不十分であり、このモデルの妥当性を実証するには至っていなかった。

 今回、理研を中心とする国際共同研究グループは、スーパーコンピューターを用いて、相対論的流体シミュレーションと輻射輸送シミュレーションを組み合わせることにより、大質量星の爆発に伴う相対論的ジェットからの光球面放射の評価を行った。その結果、ガンマ線バーストの観測から経験則として知られていた「スペクトルと明るさの相関関係(米徳関係)」が、ジェットが大質量星の外層を突き抜ける際に形成する構造に起因して、自然に再現されることが明らかになった。この結果は、ガンマ線バーストの主な放射機構が光球面放射であることを強く示しており、長年の謎となっていたガンマ線バーストの放射機構の解明につながると期待できる。

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【プロフィル】伊藤裕貴

 いとう・ひろたか 2008年早稲田大学大学院理工学研究科・博士(理学)学位を取得。東京大学ビッグバン宇宙国際研究センター特任研究員、京都大学基礎物理学研究所研究員、理化学研究所特別研究員などを経て、16年7月より現職。また18年から理化学研究所数理創造プログラム研究員兼務。

 ■コメント=基礎物理学に基づき、地上では考えられないような高エネルギー天体現象の謎を明らかにしたい。



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