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安倍首相、会見で語った“苦痛” 政権を「私物化したつもりはない」 


 紺色のスーツ姿で記者会見場に姿を見せた安倍晋三首相は、これまでと変わらない様子で壇上に歩を進めた。マスクを外した安倍首相は一呼吸置き、新型コロナウイルス対応への振り返りから会見を始めた。

 「1月から正体不明の敵と悪戦苦闘し、国民の命を守るため、その時々の知見の中で最善の努力を重ねてきたつもりだ」。言葉を区切りながら説明を続け、インフルエンザの流行が見込まれる冬に向け、「重症化リスクが高い人に重点を置いた対策に転換する必要がある」と強調した。

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 会見では新型コロナ対策に続き、北朝鮮のミサイル開発という安全保障問題について触れた後、「私自身の健康上の問題をお話しさせていただく」と、持病の潰瘍(かいよう)性大腸炎に踏み込んだ。

 「先月中ごろから体調に異変が生じて体力を消耗する状況になり、8月上旬には再発が確認された。新しい薬を投与するが、継続的な処方が必要になる」。厳しい表情のまま、一言一言をかみしめるように言葉を続けた。

 「政治において最も重要なのは結果を出すこと。政権発足以来7年8カ月、結果を出すために全身全霊を傾けてきたが、体力が万全ではないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない。総理大臣の職を辞することといたします」

 安倍首相は、新型コロナ感染拡大傾向が落ち着き、冬に向けた対策を取りまとめたこの時期での辞任が最良と判断したといい、「新体制に移行するのであればこのタイミングしかない」と語った。

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 記者からは病状や辞任の決断についての質問が相次いだ。「政治的空白を生まないために判断した。検査を受けた今週の月曜日だ」と明かした。また、平成19年の第1次政権での電撃辞任を踏まえ、批判は甘んじて受けるとし、「もちろん、もう少しできないかと葛藤がなかったわけではないが、万が一にも同じことをしてはならないと判断した」とも述べた。

 辞意を自身の口から説明した安倍首相の表情には余裕が生まれたが、北朝鮮の拉致問題については悔しさをにじませ、「最善の努力をしてきたが、(拉致被害者の)家族にとっては結果が出ていない」と声を上ずらせた。

 安倍首相は首相連続在職日数が歴代最長になるなど「一強」時代が長く続き、新型コロナ対応のPCR検査件数の伸び悩みや、「アベノマスク」と揶揄(やゆ)されたマスク配布、「桜を見る会」といった問題で批判を浴びた。記者からの「政権の私物化という指摘は国民の誤解か」との問いに安倍首相は「私物化したつもりはない。誤解を受けたのなら反省しないといけない」と淡々と返答した。

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 来夏の東京五輪・パラリンピックを首相として迎えることはなくなったが、「ロードマップ(行程表)に沿って準備して開催国の責任を果たしたい。次のリーダーもそう考えると思う」と会見を締めくくった。



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